お家の解体費用の話(アスベストに注意)

少子高齢化の影響で空き家が増えています。所有者様は、売却・賃貸・解体・そのまま放置の選択肢があると思います。もうすでにボロボロになってしまい、売却・賃貸もできない、そのまま放置すると近隣の方に迷惑がかかる場合は、解体する方法が現実的かと思います。

解体する場合、一体いくら費用がかかるのか気になるところだと思いますので、解体にまつわる話をしたいと思います。ひと昔でしたら重機で一気に解体する方法が一般的でしたが、近年は分別解体が基本(義務)となっています。瓦をおろし、木材・コンクリート・金属など別々にして解体していきます。時間と手間がかかる分だけ、費用も上がっています。さらに2023年10月から解体・改修する際に、アスベストを含んでいないか事前調査が義務化されました。

アスベストは、建築資材としてありとあらゆるものに使われていました。代表的な物には屋根材(スレート屋根等)・外装・内装材・床材・断熱材です。つなぎとしてモルタルや塗装剤の中にも入っている場合もあります。事前調査費用がかかるのはもちろん、もしアスベストが含まれていた場合、周りに飛散しないように特殊な囲いをして解体工事をしなければいけません。

30~40坪ほどの一般住宅で、基本の解体費用250万円、もしアスベストが出た場合、5割増しで375万円ほどになると思います(接道状況や近隣の状況により変動します)。

解体して更地にした場合、固定資産税の減税がなくなるため、最大6倍跳ね上がる場合があります。利便性の良い土地なら買い手が見つかる可能性がありますが、そうでない場合 解体費用・固定資産税をダブルで負担せざるおえなくなります。

更地にして市町村に寄付、または相続土地国庫帰属制度を活用する方法もあります。

解体しか方法がない状況になると、所有者様の負担がかかる可能性が高くなります。色々な選択肢が残っている時期に先を見越して動かれるのが一番ではないかと思います。